knowledge

アンティーク家具の豆知識

  1. >
  2. >

ブックケースの豆知識

現在実存する最古のブックケースは16世紀頃に作られたものであり、現在英国のオックスフォード大学に貯蔵されているようです。

その昔、本は手書きにて出版されていたため、一部の上流階級の人々のみ所有することができる貴重なものでした。

また、古代ローマでは巻物などを保管するために利用されていたようです。

15世紀以降、印刷技術の発展により本が普及すると、自然にブックケースの需要も高まってきました。

昔のブックケースは現在普及しているデザインとは違い、重厚でしっかりとした作りのものが一般的でした。

上質なものにはマホガニーやウォールナット、オーク、ローズウッドがよく使われ、その次に質が高いものだとニレや松、カエデ等がよく使われています。

ブックケースと一口に言っても、形やデザインには様々なものがありますので、順番に見ていきましょう。

イギリス製のシンプルなデザインのブックケース

img_bookcase01
オークの色が生かされたシンプルかつしっかりしたデザインのブックケースです。

重たい本もしっかりと支えてくれる安定感があります。
現代のお部屋にも合わせやすいですね。

回転式リボルビングブックケース

img_bookcase02
4面に物を収納できるようになっているブックケースです。

どこに何を飾ろうか考えるのにワクワクするデザインです。面ごとに置くものの用途やテーマを変えるのもおもしろそうですね。

ワインのボトルが十分に置けるほどの高さがあります。

ブックケース兼ショーケース

img_bookcase03
マホガニーで作られたイギリス製のブックケースです。

ウォールナットの木目で装飾された美しいデザインです。

真ん中のディスプレイスペースのおかげでブックケースや中に飾る本たちをより魅力的に見せることができます。

一味違うデザインを求めている方にはぴったりの一品です。

ステンドグラス扉のブックケース

img_bookcase03
こちらのような細身のブックケースは圧迫感がなく日本のお部屋にすっきりと収まるため人気があります。

現代では一枚のガラスに枠を貼り付ける見た目ばかりのデザインが多かったりしますが、こちらはステンドグラスのように、枠に一枚ずつガラスが埋め込まれています。

オークの無垢材の美しさが感じられる上、細かいデザインに手の込んだ一品です。

ブルボーズレッグのシンプルなブックビューロー

img_bookcase04
こちらのように ブックケースとビューロー両方の機能を備えたブックビューローという種類もあります。

中段の扉を手前に開くと、ライティングデスクのように使用することができ、ちょっとした書き物をするのには最適です。

中段扉の奥には細かいしきりの用意された収納スペースがあり、非常に実用的なデザインです。

上段部分は本を収納するだけではなく、ディスプレイとしても楽しめます。

本は立てかけるものではなかった?

img_oldbooks01
初期の本は食器棚などに平らに寝かして保管されていたそうです。

本が誕生したばかりの頃は獣皮やレザーの帯のようなものが本を閉じるために装着されており、そこにタイトルが書かれていたため、本の表面が見えるように置かれていたのです。

しばらくしてから本の背にタイトルを印刷する技術が普及し、現在のように縦に収納するのが一般的になりました。

今では当たり前のように本の背にあるタイトルを眺めることができていますが、昔はその当たり前すら革新的なことだったのです。

本の歴史も遡ってみると面白いかもしれませんね。

まとめ

現代普及している家具の多くは質の低い木材から大量生産され、そのために多くの森林が伐採されているのも事実です。

上質な素材から作られた家具は何百年という時を経ても使うことができるため、非常に環境に優しいです。

環境面からもアンティーク家具は非常に優れているといえます。

ぜひアンティークの本棚に大切な本や思い出の品を飾ってみてください。