ダイニングセットの豆知識
みんなで楽しく食事をするのに欠かせないのがダイニングセット。
時代や場所によって食事スタイルも異なります。昔の人々はどのように集まり、食事をしていたのでしょうか?
今回は、ダイニングセットの起源や歴史を紐解いていきましょう。
ダイニングテーブルの歴史
大きなダイニングテーブル
現存する初期のダイニングテーブルは、エジプト第17王朝のテーブルで、長方形の甲板を 4 脚の角柱で支えたものでした。
中世に入るとテーブルは大型化し、架台式のテーブルも使われるようになりました。
架台の上に厚板が載せられたシンプルなものだったので、スペースが必要なときには部屋の隅に分解して寄せて置いておくことができたようです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Great_hall
中世の時代、集まった人々は広々とした大広間に置かれた大きなダイニングテーブルで食事をしていました。
そして、家主のマスター(男)とミストレスは(女)「Dais」と言う少し高い位置に置かれたテーブルで食事をしたようです。
有名なイギリス映画「ハリー・ポッター」の食堂を想像していただけると分かりやすいと思います。
丁度先生たちが座っていた奥のテーブルが「Dais」ですね。
その目の前の大きな長テーブルで生徒たちが食事をしています。
ダイニングテーブルの小型化
16世紀半ばになると、家のマスター(主)は家族と別々に食事を取ることが慣習化されてきました。
この頃より、テーブルがより常設的なものになるよう、より小さなサイズのテーブルが多く作られていきます。
ゲートレッグテーブル
16世紀頃にイギリスで「ゲートレッグテーブル」なるものが作られ始めます。
テーブル中央部から足が引っ張り出せるようになっており、それらで横についている板を支えることによってテーブルが拡張できる仕組みになっています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Gateleg_table
ドロップリーフテーブル
「ドロップリーフテーブル」というものもあります。「ゲートレッグテーブル」と似ているのですが、こちらはテーブルの足ではなく、ちょうつがいで横の板を支えるものです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Drop-leaf_table
ドローリーフテーブル
17世紀頃には「ドローリーフテーブル」がよく使われるようになりました。
こちらは非常に便利で、天板を引き出してテーブルを拡張することができます。足をゆったりと伸ばせる空間もできる上、必要に応じてテーブルの長さを調整できるため、とても人気になりました。
ペデスタルテーブル
こちらのように、中央に単一・または複数の丈夫な支柱のあるテーブルをペデスタルテーブルと呼びます。
こちらの円卓はなんだか会話をさらにはずませてくれそうですね。
食後の楽しみ
19世紀のヴィクトリア朝時代には、ダイニングテーブルでディナーの後に卓球の試合を楽しむ人もいたそうです。
ローンテニス(芝生でするテニス)を参考にしており、ネットの代わりに本が使われ、ラケットはタバコ箱の蓋、ボールはシャンパンのコルクやゴムボールが使われました。
確かに、拡張可能なテーブルは卓球にぴったりに見えます。
なんだか遊び心があっていいですね。
ダイニングセットの魅力
アルヴェールではイギリス製とフランス製のダイニングセットを取り扱っています。
テーブルのみでなく、ダイニングチェアとセットでデザインが統一されているものも多く、トータルでデザインを楽しむことができます。
特に脚のデザインには職人のセンスが光ります。
イギリスのダイニングセット
こちらはイギリスのドローリーフテーブルのチェアのダイニングセットです。
テーブルの機能性に加え、脚はブルボーズレッグという球根のようなデザインが施されています。
ぷっくりとしたボディとくびれがキュートです。
椅子の背もたれはふわりとしたカーブが描かれており、花の彫刻も施されています。
フランスのダイニングセット
フランスの猫脚ダイニングセットです。
こちらはテーブルとチェアだけでなく、カップボードとサイドボードまでトータルでデザインされています。
随所に可憐な花の彫刻が施されています。かわいらしい猫脚にも注目です。
華奢な曲線美もあいまって、お部屋を一気に華やかにしてくれるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ダイニングセットと言っても様々なデザインがあり、それらは歴史やその時の文化や流行によって変化しています。
お気に入りのダイニングセットはございましたか?
アンティーク家具にはそれぞれに一言では言い表せないような魅力がたくさんあります。
ぜひアルヴェールで実物を見てみたり、スタッフに気軽に声をかけてみたりしてください。